ボカロPになるならWindows?Mac?ソフト対応状況まとめ
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目次
最近はボカロPがアニメのOPやドラマ主題歌を担当することが増え、VOCALOIDやDTMの知名度が上がってきました。
趣味としてDTMをはじめたい人やVOCALOID楽曲を作成してみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
DTMをはじめるにあたって必ず必要になるものはパソコンです。
パソコンを購入する際はOSを決める必要があり、WindowsとMacどちらを購入すればいいか悩ましいところです。
今回は、DTMをはじめたい人やボカロPになりたい人向けにWindowsとMacの対応ソフトウェアの違い等を紹介します。
はじめに
DTMをはじめることやボカロPになるためのパソコンはWindowsでもMacでも大丈夫です。
実際に2018年1月のアンケート結果では62.8%がWindowsユーザー、36.2%がMacユーザーという結果だったようです。
どちらのOSでもDTMをすることは可能なのですが、注意しなければいけないのはWindowsとMacで対応しているソフトウェアが異なることです。
「使いたいソフトが既にあるのにOSが対応していなかった…」ということがないように先に調べておくことが大切です。
今回の記事では以下についてまとめています。
比較ポイント
- DAWの対応状況
- 音声合成ソフトの対応状況
- コスト
Windows vs Mac
DAWの対応状況
DTMをする上では必須なのがDAW(Digital Audio Workstation)です。
DAWとはパソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェアのことで、レコーディング、作曲、打ち込みなど、音楽制作に必要なあらゆる作業を行うことができます。
主要なDAWソフトのWindows・Macの対応状況は以下の通りです。
DAW | Windows | Mac |
---|---|---|
Cubase | ⭕ | ⭕ |
Studio One | ⭕ | ⭕ |
Logic Pro Ⅹ | ❌ | ⭕ |
FL Studio | ⭕ | ⭕ |
Ableton Live 10 | ⭕ | ⭕ |
Garageband | ❌ | ⭕ |
Pro Tools | ⭕ | ⭕ |
Cakewalk by BandLab | ⭕ | ❌ |
Reaper | ⭕ | ⭕ |
最近のDAWはWindows・Macどちらも対応していることが多いです。
しかし、片方のOSにしか対応していないDAWもあります。
Windowsのみに対応しているのがCakewalk by BandLab、Macのみに対応しているのがLogic Pro ⅩとGaragebandです。
Windowsのみに対応しているDAW
Cakewalk by BandLabは、BandLab Technologiesが開発した無料の DAW ソフトウェアです。
元々はCakewalk社が開発・販売していた DAW ソフト「SONAR」でしたが、2017年にCakewalk社は業績不振により開発・生産を中止すると発表しました。
2018年、シンガポールのBandLab Technologies社がCakewalk社の知的財産権を取得し、Cakewalk by BandLabとして無料で公開しました。
SONAR シリーズの最上位グレードであるSONAR Platinumと同等の機能を備えているため、無料にも関わらず多機能なDAWソフトだと言えます。
Macのみに対応しているDAW
Logic Pro Xは、Apple が開発した音楽制作ソフトウェアです。
最近だと「夜に駆ける」や「アイドル」の作曲者であるAyaseさんが使用していることでも有名です。
Logic Pro XはAppleが提供しているソフトウェアのため他のDAWよりも安定性に優れています。
また、初期搭載されている音源・エフェクトがすでに充実しており、Logic Pro Xだけでプロと同等の高品質な音楽制作をすることができます。
GaragebandはAppleが開発した無料の音楽制作アプリです。
GarageBandは、音楽制作に必要な基本的な機能をすべて備えており、使いやすいのが特徴です。
GarageBandで作成してファイルはLogic Pro Xでも開くことができるため、試しにGarageBandを使ってみて物足りなさを感じたらLogic Pro Xに移行することもできます。
上記のDAWで特に注目したいのがLogic Pro Xです。
Logic Pro Xはを使用している方はたくさんいますが、Windowsには対応していません。
もし、憧れている作曲家の方がLogic Pro Xを使用していて、同じDAWソフトを使用したいのであればパソコンのOSはMacを選択するといいでしょう。
音声合成ソフトウェア
次にVOCALOID楽曲を制作するために必須な主要な音声合成ソフトウェアの対応状況について調べてみました。
主要な音声合成ソフトウェアのWindows・Macの対応状況は以下の通りです。
ソフトウェア | Windows | Mac |
---|---|---|
VOCALOID6 | ⭕ | ⭕ |
CeVIO AI | ⭕ | ❌ |
SynthesizerV | ⭕ | ⭕ |
Piapro Studio for NT | ⭕ | ⭕ |
上記の通りCeVIO AIのみMacに未対応でした。
それ以外のソフトウェアは全てWindows・Macどちらにも対応しています。
CeVIO AIの有名なボイスバンクには可不、結月ゆかりなどがあります。
(可不は2024年にSynthesizerV版も発売予定となっています。)
上記の歌声を使いたい場合はWindowsのPCを購入する必要があります。
また、音声合成ソフトウェアの先駆けであるVOCALOIDはV2まではWindowsのみの対応だった過去があります。
過去の対応状況を考えると、今後新しく開発される音声合成ソフトウェアもWindowsのみの対応になる可能性があるということも頭の隅に入れておくといいでしょう。
コスト
WindowsとMacのパソコンでは、同じスペックのパソコンでも価格差はかなりあります。
全く同じ構成にはできないため厳密な比較にはならないですが、一般的にはWindowsの方が安くMacの方が高いです。
例えばメモリ16GB、ストレージ1TBの構成のデスクトップパソコンの場合、概算でWindowsの場合は10~15万円ほどになりますが、Macの場合はMac miniでも15~20万円ほどの予算が必要になります。
Macの場合はパーツの交換ができないというデメリットもあります。
さらに、高いスペックを選択しようとした場合もMacは割高で、[SSDストレージを1TBから2TBにするのにかかる金額はWindowsの場合は1万円ほどなのに対して、Macでは5~6万円ほどかかります。
DTM用途だけでのパソコンを購入で今後も続けるか分からない場合は、Macのパソコンを購入するのはリスクがあると言えるでしょう。
まとめ
この記事ではDTM用途でのパソコン購入の際にWindowsとMacの比較を行いました。
重要なポイントは以下の通りです。
DTM用途でOSを選ぶときのポイント
- DAWソフトにLogic Pro Xを使用したい場合はMac
- 音声合成ソフトウェアにCevio AI(可不、結月ゆかりが有名)を使用したい場合はWindows
- コストを抑えたい場合はWindows
最初に使いはじめたOSは、基本的にはずっと使っていくことになります。
また、実際にパソコンを購入する際には、他の用途での使用感も含めて購入するのがオススメです。
メリットやデメリットを比べてみて自身に最適なOSをじっくりと選ぶといいでしょう。