【3/21発売】Synthesizer V Studio 2 情報まとめ

目次
2025年2月7日追記
AmazonにSynthesizer V Studio 2 Proが登録されました!
発売日は3月21日となっています。
同日にSynthesizer V 2用の歌声ライブラリとして、miki・氷山キヨテル・宮舞モカも販売されるようです。
はじめに
2024年12月、Synthesizer V Studio 2が開発中であることが発表されました。
その後、以下の動画でSynthesizer V 2の詳細が明らかになってきました。
この記事では、Synthesizer V Studio 2の情報をまとめます。
この記事は、開発中の情報を元に作成しているため、実際の製品と仕様が異なる場合があります。
改善点・新機能
Synthesizer V Studio 2の改善点・新機能についてまとめます。
歌声生成速度の改善
Synthesizer V 2では、歌声の生成速度が改善されました。
現行のSynthesizer Vに比べると、なんと 300% 早くなったとのことです。
現行のSynthesizer Vの歌声生成は少し時間がかかります。
1つのノートの音程を変更しただけでも、少し待たないと再生できませんでした。
Synthesizer V 2では、ノートの編集後に再生できるまでの時間が短くなりました。
また、再生中にパラメータを変更しても歌声が途切れることなく、すぐに変更内容が反映されています。
以下の動画で歌声生成速度の速さが確認できます。
AIによる生成ということで、生成時間がある程度かかることは仕方のないものだと思っていたので、ここまでの改善があるのは驚きました。
新しいボーカルスタイルの機能
ボーカルスタイルは、シンガーの歌声にバリエーションを持たせる機能です。
Synthesizer V 2では、各ボーカルスタイルに対して「ピッチ」「声色」「発音」のパラメータが加わり、ボーカルスタイルごとにそれぞれのパラメータをどのくらい適用するかを調整できるようになりました。

ボーカルスタイルパネル
以下の動画で実際にパラメータを変更しているところを確認できます。
例えば、音程はClearのボーカルスタイル、発音はSoftボーカルスタイルを適用するといった、細かな歌声のスタイルの調整ができます。
試行錯誤しながらより好みな歌声を生成できるようになりそうです。
AIリテイク機能の改善
AIリテイクは、AIの技術を用いて異なる歌い方を生成できる機能です。
現行のSynthesizer Vの場合、AIリテイクできるのは「ピッチ」と「声色」のみでした。
Synthesizer V 2では新たに「タイミング」も生成できるようになりました。
UIは大きく変更になり全てのパラメータに対して一括でリテイクを生成できるようになりました。
ボタンも大きくなり、使い勝手が向上しています。

AIリテイクパネル
AIリテイク生成時のパラメータは、XYパッドのようなもので「Vibrant」「Refined」「Stable」「Raw」をコントロールできるようになりました。
無難なテイクを生成したい場合は「Stable」、思い切った変化をさせたい場合は「Raw」に近づけるなど、ニュアンスの違いを加えたテイクを生成できます。
以下の動画でAIリテイクを使用しているところを確認できます。
生成速度の改善とAIリテイクの機能の改善により、AIリテイクの生成↔確認を素早くできます。
良いリテイクを生成する作業の効率が大幅に上がりそうです。
音素パネル
現行のSynthesizer Vの場合、発音タイミングはノートを選択したあとに発音記号の長さを割合で指定する必要があり、直感的な調整ができませんでした。
Synthesizer V 2では、画面下部に音素パネルが表示されるようになり、音素のタイミングと音量をドラッグするだけで調整できるようになりました。

音素パネル
以下の動画で音素の調整をしているところを確認できます。
音素の発音タイミングと音量は変更する機会が多いため、作業の効率が上がりそうです。
スマートピッチコントロール
現行のSynthesizer Vの場合、ピッチ関係のパラメータは「ピッチ推移:長さ - 左」や「ビブラート:ゆらぎ」など、どのような変化が起きるのか分からないものが多くありました。
Synthesizer V 2では、ピアノロール上にピッチ制御点を追加でき、制御点を通るピッチカーブが自動生成されるようになります。
ピッチ制御点をドラッグすると生成されたピッチカーブがリアルタイムで表示されるため、再生せずにどのようなピッチになるか知ることができます。

スマートピッチコントロール
以下の動画でスマートピッチコントロールを使用しているところを確認できます。
この機能により、しゃくり・ドロップ・ビブラート等のあらゆるピッチ制御がピアノロール上で簡単に制御できるようになります。
マウスオープニングパラメータ
Synthesizer V 2では、新たにマウスオープニングパラメータが追加されました。
マウスオープニングパラメータを使用すると、口の開き具合を調整できます。
以下の動画でマウスオープニングパラメータを使用しているところを確認できます。
マウスオープニングパラメータによる変化は大きくはないですが、微細な表現をしたい場合に有効そうです。
発売時期や価格について
発売日は3月21日のようです。(Amazonより)
定価(税込)は以下の通りです。
製品 | Synthesizer V | Synthesizer V 2 |
---|---|---|
エディタ本体のみ (パッケージ版) | 14,080円 | 16,500円 |
スターターパック (パッケージ版) | 19,800円 | 22,000円 |
歌声ライブラリ (パッケージ版) | 10,780円 | 10,780円 |
エディタは値上がり、歌声ライブラリは据え置きのようです。
ダウンロード版の価格はまだ判明していませんが、同じような金額設定になると思われます。
既存ユーザへの優待については、現時点では分かっていません。
分かりましたら追記します。
現行のSynthesizer Vとの互換性について
現行のSynthesizer Vとの互換性については以下の動画でAHSの方が少し言及しています。
Synthesizer Vの歌声ライブラリは、Synthesizer V 2では読み込めない(または読み込めても機能が制限される)ようです。
しかし、AHSで販売している歌声ライブラリについては別途、Synthesizer V 2用に調整された歌声ライブラリをダウンロードできるようにするとのことです。
他の会社の対応は未定のため、判明しましたら追記します。
Synthesizer V 2で発売される歌声データベース
Synthesizer V Studio 2の発売と同日に、miki・氷山キヨテル・宮舞モカも販売されます。
また、2024年4月に制作が発表された夢ノ結唱PASTEL/HALOも、半年以上続報がないところを見ると、Synthesizer V 2用のライブラリとして制作していると予想されます。
まとめ
この記事では、Synthesizer V Studio 2の情報をまとめました。
機能面・UI面ともに大きく進化しており、好みの歌声をより効率よく制作できそうだと感じました。
今から発売が待ち遠しいです。