【2024年版】初音ミク 音声合成ソフト比較【V4X・NT】

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はじめに

初音ミクの音声合成ソフトは、V2V3V4XNTの4種類が存在します。

さらに2024年8月1日、ピアプロキャラクターズ・スーパーパック初音ミク NT新バージョン初音ミクV6 AIの年内リリースも発表されました。

これだけ種類が多いと、どのソフトを選べばいいのか悩む方も多いのではないでしょうか?

この記事では、初音ミクの音声合成ソフトの価格・機能・歌声を徹底比較します。

基本スペック比較

まずは、発売日や価格などの基本スペックについてまとめました。

ソフト名発売日価格
(税込)
英語歌声ライブラリエディタ対応OS備考
初音ミク V2
アペンド
2007/8/31¥16,500
アペンド:¥17,600
❌️ORIGINAL
DARK
SWEET
SOFT
SOLID
LIGHT
VIVID
VOCALOID2 EditorWindowsアペンド別売
初音ミク V32013/9/26¥17,600⭕️ORIGINAL
DARK
SWEET
SOFT
SOLID
ENGLISH
Piapro StudioWindows
Mac
初音ミク V4X2016/8/31¥17,600⭕️ORIGINAL
DARK
SWEET
SOFT
SOLID
ENGLISH
Piapro Studio
for V4X
Windows
Mac

中国語版あり
クロスシンセシス
初音ミク V6 AI2024年未定未定未定未定未定AI機能あり
ピアプロ
キャラクターズ

スーパーパック
2024/8/30¥23,100❌️ORIGINALPiapro Studio
for V4X
Windows
Mac
バンドル版
初音ミク NT2020/11/27¥19,800❌️ORIGINAL
DARK
WHISPER
Piapro Studio
for NT
Windows
Mac

基本的にはヤマハが開発したVOCALOIDエンジンですが、NTのみクリプトン産業技術総合研究所が開発した別の歌声合成エンジンとなっています。

ピアプロキャラクターズ・スーパーパックは、クリプトン製のシンガーである「MEIKO」「KAITO」「初音ミク」「鏡音リン・レン」「巡音ルカ」の歌声ライブラリを1種類ずつ含むバンドル版となっています。

また、初音ミク V4Xではクロスシンセシス機能を使うことができます。
これは、異なる2つの歌声ライブラリを、滑らかにブレンドできる機能です。
この機能を使えば、2つのの歌声ライブラリの中間のニュアンスの歌声も生成できます。

エディタについて

歌声を打ち込むときに使用するエディタは、ソフトによって同梱されるものが異なります。

Piapro Studio、Piapro Studio for V4X

Piapro Studioは、V3に同梱されるエディタ、Piapro Studio for V4Xは、V4X、ピアプロキャラクターズ・スーパーパックに同梱されるエディタです。

クリプトン製の歌声ライブラリだけでなく、他社製の歌声ライブラリを読み込むことも可能です。
※VOCALOID4はPiapro Studio for V4Xのみ

Piapro Studio for V4Xでは、以下の機能を使用できます。

機能名説明
E.V.E.C.音符ごとの表情コントロール
フレーズ終わりの息成分コントロール
子音拡張
グロウルがなり声
クロスシンセシス2つライブラリーをブレンド
ピッチレンダリングピッチカーブの描画
ピッチスナップモードピッチカーブの平坦化(いわゆるケロケロボイス)

ただし、Piapro Studio、Piapro Studio for V4Xどちらも、初音ミク NTを読み込むことはできません
後述のPiapro Studio for NTで保存したファイルも読み込むことができないため、注意が必要です。

また、Piapro Studio、Piapro Studio for V4Xはプラグイン形式のため、起動にはVSTやVUプラグインに対応したDAWソフトが必要となります。
(スタンドアローン版は初音ミク V4 Chineseにだけは付属されるようです。)

Piapro Studio for NT

Piapro Studio for NTは、初音ミクNTに同梱されるエディタです。

UIはPiapro Studioと似ていますが、音声波形表示やオートメーショントラックのオーバーレイといった新機能も搭載されています。
また、変更できるパラメータもNT独自のものになっています。

ただし、VOCALOIDエンジンの歌声ライブラリを読み込むことはできません
vsqやvsqxファイルは読み込むことができますが、一部発音の変換が行われます。(参考

2024年8月現在では、Piapro Studio for NTに対応した歌声ライブラリは初音ミク NTだけです。
他の歌声ライブラリを使用したい場合はNTを選ばない方がいいでしょう。

VOCALOID6

VOCALOID6は初音ミクには付属されませんが、別売で販売されています。

VOCALOID3以降の歌声ライブラリを読み込むことができます。

価格は27,500円と高いです。
初音ミクの製品には基本的にエディタが付属されているため、理由がなければVOCALOID6を購入する必要はないです。

他のVOCALOID6製品を持っている場合は、V3以降の初音ミクを読み込んで使用するのもありです。

VOCALOID6 AIの初音ミクにエディタが同梱されるかは、現時点では不明です。
詳細が分かりましたら、記事に追記します。

デモソング

歌声を比較するために、デモソングをまとめました
デモソングによっては複数の歌声ライブラリを使用しているものもあるため、注意してください。

初音ミク V2

初音ミク V3

初音ミク V4X

スーパーパック

初音ミクNT

歌声比較

ミックスの影響もありそうですが、新しいソフトほど滑舌がよく聞こえます

初音ミク NTは合成エンジンが他のソフトと異なるためか、かためで機械的な歌声に聞こえます。

ソフトによってはORIGINALの歌声ライブラリ以外にも、DARKSWEETといった声色の違うライブラリも収録されています。
好みの歌声ライブラリがある場合は、そのライブラリが収録されたソフトを選ぶのがいいでしょう。

オススメのソフト

一番のオススメは、初音ミク V4Xです。

基本的には後発の音声合成ソフトの方が機能が豊富で、サポートが長い可能性も高いです。

発売日だけで見るとNTが最新ですが、NTは新規に開発された音声合成エンジンのため、まだ荒削りな印象があります。
また、VOCALOIDとの互換性が低い、英語ライブラリに対応していない、歌声ライブラリのバリエーションが少ないといったデメリットがあります。
NTは2024年内に新バージョンが公開される予定のため、新バージョンの機能や品質によってはNTも選択肢に入るかもしれません。

初音ミク以外のクリプトン製のシンガーも欲しい場合は、「ピアプロキャラクターズ・スーパーパック」もオススメです。
「ピアプロキャラクターズ・スーパーパック」は「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」6名全員のライブラリが各1種類ずつ収録されています。
ただし、英語ライブラリや各シンガーにおける歌声ライブラリのバリエーションはないので、初音ミクに特化したい場合はこちらは選ばない方がいいです。

2024年内には、初音ミクV6 AIの発売も予定されています。
購入を急いでいない場合は、新しいソフトの発表を待ってから購入するのがいいかもしれません。

まとめ

この記事では、初音ミクの音声合成ソフトの価格・機能・歌声を比較しました。

購入時のポイントをまとめると以下の通りです。

初音ミク購入時のポイント

  • 基本的には、V4Xがオススメ
  • 他のクリプトン製シンガーも欲しい場合は、ピアプロキャラクターズ・スーパーパックもあり
  • 初音ミク NTの新バージョンや初音ミクV6 AIの発売予定あり

参考になれば幸いです。

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あっしゅからー

フリーランスでWebシステムエンジニアをやっています。

趣味ではDTMをしていて、オリジナル曲をニコニコ動画やYouTubeに投稿しています。

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