Synthesizer V日本語ラップ対応!詳細と使い方を解説

2023/10/26
2023/11/26
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2023/10/26、Synthesizer V Studio のバージョン 1.10.0 にて、日本語ラップ機能が搭載されました。

この記事では、ラップ機能について詳しく解説します。

ラップ機能とは

Synthesizer V のラップ機能について、公式では以下のように説明されています。

ピッチの自動調整に、新たに「ラップ」モードが搭載されました。アップデート後に、パラメータパネルにラップのインターフェースが追加されます。
ラップモードに切り替えることで、ラップのイントネーションを正確かつ簡単にコントロールすることが可能です。
「ラップ」モードの導入により、AI リテイク、ボーカルスタイル、多言語歌声合成といった既存の機能と組み合わせて、ラップボーカルのカスタマイズができるようになりました。

要約すると、ラップのような抑揚のあるピッチを自動生成できるようになり、ラップのイントーネーションのコントロールも簡単にできるようになりました。

ラップ機能を使用した歌声は、以下の公式デモ曲で確認することができます。

ラップ独特のピッチの遷移が生成されていることが確認できます。

音声合成ソフトでラップを表現しようとすると、ピッチを 1 音ずつ設定する必要があり手間がかかっていました。
それが自動でピッチを付与できるようになるため、簡単にラップを歌わせることが可能になります。

ラップ機能の対応ライブラリ

ラップ機能は、基本的に全ての歌声ライブラリで使用可能です。

ただし、TOKYO6 の小春六花 AI,夏色花梨 AI, 花隈千冬 AIは未対応で、次回アップデートでの対応を予定しているとのことです。

ラップ機能の使い方

ラップ機能は、ノートプロパティのピッチモードをラップにすることで使用できる機能です。

ノートプロパティ ピッチモードにラップ追加

ノートプロパティ ピッチモードにラップ追加

ノートをラップモードにするとラップ用のピッチが生成されます。

ピッチモードによるピッチの違い(左:歌唱モード、右:ラップモード)

ピッチモードによるピッチの違い(左:歌唱モード、右:ラップモード)

歌唱モードとラップモードで生成される音程が異なることが確認できます。

ピッチモードはラップとなるため、歌唱モードやマニュアルモードにあるプロパティは設定できなくなるため注意が必要です。
ただし、歌声にパネルにあるデフォルト - 歌唱モードにある、ビブラートの強度アタック・リリースの自動調整のプロパティはラップのノートにも反映されるようです。

ラップのパラメータ

ノートのピッチモードをラップにすると、以下の 2 つのパラメータを設定することができます。

名前説明
イントネーション音程の変化
トーン基準となる音程

また、パラメータパネルでラップイントネーションを開くと、設定したパラメータが矢印で表示されます。
矢印の線の部分を移動するとトーン矢印の終端部分を移動するとイントネーションの値を変更することができます。

イントネーション

イントネーションでは、ノートの語尾に向けての音程の変化を設定できます。

イントネーションによるピッチの変化(左:-5.00、右:+0.500)

イントネーションによるピッチの変化(左:-5.00、右:+0.500)

トーン

トーンでは、基準となる音程を設定できます。

トーンによるピッチの変化(左:-1.000、右:+1.000)

トーンによるピッチの変化(左:-1.000、右:+1.000)

基準となる音程はノートを配置する音程でも設定できるため、トーンは細かい音程を設定するのに使うのがオススメです。

まとめ

この記事では、Synthesizer V Studio のラップ機能の詳細と使い方について解説しました。
参考になれば幸いです。

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あっしゅからー

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