Synthesizer V ARA対応!Cubaseで使用する方法

目次
この記事では歌声合成ソフトウェアであるSynthesizer VのARA プラグインをCubaseで使用する方法を解説します。
2024 年 4 月 4 日、Synthesizer V Studio 1.11.0 がリリースされました。
このアップデートでは、ARA プラグインとボーカル MIDI 変換機能が追加されています。
ARA プラグイン の導入では、DAW との連携が強化され再生、ループ、テンポの同期や、DAW 内のオーディオクリップと Synthesizer V Studio のノートグループのリンクが可能となりました。
ボーカル MIDI 変換機能の追加では、ボーカルのオーディオデータを元に Synthesizer V の歌唱データを生成できるようになりました。
この記事では、ARA プラグインをCubaseで使用する方法について詳しく解説します。
Studio One、Logic は Dreamtonics 公式の YouTube 動画で使い方が紹介されています。
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一方、Cubase で ARA プラグインを使用する方法は紹介されていませんでした。
そこで私自身が実際に Cubase で ARA プラグインを使用してみた際の手順と注意点についてまとめてみます。
先に ARA のプラグインモード について説明します。
ARA プラグインを使う際のモードは以下の 2 種類があります。
| モード | 機能 | 用途 | 
|---|---|---|
| 高位の ARA 機能モード | 再生、ループ、テンポの同期 オーディオクリップとノートグループのマッピング | オーディオ MIDI 変換使用時 | 
| ARA ブリッジモード | 再生、ループ、テンポの同期 | 既存プロジェクト 新規打ち込み時 | 
モードによって仕様が異なるため、用途によって使い分けるのがよさそうだと感じました。
上記の表に記載した通り、既にオーディオの歌唱データがある場合が 高位の ARA 機能モード 、それ以外の場合は ARA ブリッジモード を使用するのが使いやすかったです。
それぞれのモードの適用方法について記載していきます。
高位の ARA 機能モードでは、再生、ループ、テンポの同期とオーディオクリップとノートグループのマッピングが行われます。
現時点では、既にオーディオの歌唱データがある場合に使用するのがオススメです。
高位の ARA 機能モードの適用手順
- トラックリストを右クリック → Audio トラックを追加をクリック トラックリストを右クリック 
- 必要に応じてプロパティを変更して、トラックを追加をクリック トラックを追加ウィンドウ 
- 追加したトラックを選択して、トラックインスペクター(画面左部)を表示 トラックインスペクター 
- エクステンションなしと表示されている部分をクリックして、- Synthesizer V Studio ARA Pluginを選択 - Synthesizer V Studio ARA Pluginを選択 
- トラックにオーディオデータをドラッグ & ドロップ
 右上に丸いマークが付いていればエクステンションが有効になっています。 イベントの右上に丸いマークが付いている 
- オーディオイベントをダブルクリック
 Synthesizer V Studio のインターフェイスが表示されます。 Synthesizer V Studio のインターフェイス 
- Synthesizer V Studio 画面上のオーディオを右クリック → オーディオをノートに変換をクリック オーディオをノートに変換 
- 必要に応じてプロパティを変更したら、確定をクリック ボーカルMIDI変換ウィンドウ 
- 変換結果が表示される 変換結果が表示されている 
高位の ARA 機能モードの注意点
高位の ARA 機能モードであれば、DAW 上のイベントと Synthesizer V Studio のノートグループが同期されています。
一方で、以下のような注意点があります。
高位の ARA 機能モードの注意点
- DAW のオーディオトラック上のイベントが空の場合はエクステンションが有効化されない
- オーディオイベントやノートグループを任意の長さに変更できない
特に、空のイベントに対してエクステンションが有効にならないのが不便で、鉛筆ツールでイベントを書いてもそのイベントから Synthesizer V Studio を起動できませんでした。
既存のオーディオデータがある場合は問題ない場合が多いですが、新規に打ち込みをする場合は任意の範囲に打ち込みをすることが難しくなります。
そこで、新規に打ち込みをする場合や既存のプロジェクトの場合は、ARA ブリッジモード がオススメです。
ARA ブリッジモードでは、再生、ループ、テンポの同期のみ行われます。
ARA ブリッジモードの適用手順
途中までは高位の ARA 機能モードと同じです。
- トラックリストを右クリック → Audio トラックを追加をクリック トラックリストを右クリック 
- 必要に応じてプロパティを変更して、トラックを追加をクリック トラックを追加ウィンドウ 
- 追加したトラックを選択して、トラックインスペクター(画面左部)を表示 トラックインスペクター 
- エクステンションなしと表示されている部分をクリックして、- Synthesizer V Studio ARA Pluginを選択 - Synthesizer V Studio ARA Pluginを選択 
- トラックに適当なオーディオデータをドラッグ & ドロップ
 エクステンションが有効になっているトラックに適当なオーディオデータを配置することで、プロジェクト全体で ARA が有効になります。 イベントの右上に丸いマークが付いている 
- オーディオトラックは ARA プラグインの有効化のためだけに使用するため、トラックのMをクリックしてミュート トラックをミュート 
 ここから先は、アップデート前と同様で Synthesizer V Studio の VST を追加する手順になります。
- トラックリストを右クリック → インストゥルメント トラックを追加をクリック インストゥルメントトラックの追加 
- 必要に応じてプロパティを変更して、トラックを追加をクリック トラックを追加ウィンドウ 
- インストゥルメントを編集ボタン(鍵盤アイコン)をクリック
 Synthesizer V Studio インターフェイスの右上にARA Bridge Linkボタンが表示されていれば、ARA ブリッジモードが有効化されています。 Synthesizer V Studio インターフェイス 右上にARA Bridge Linkボタンが表示されている 
ARA ブリッジモードの注意点
現時点では、Synthesizer V Studio ARA プラグインが有効になっているオーディオトラックに、空ではないオーディオイベントがある場合に、プロジェクトの ARA Bridge Link が有効になる仕様のようです。
直感的な仕様ではないため、もしかしたら今後のアップデートで仕様が変わるかもしれません。
既存のプロジェクトの場合は 1. ~ 6. の手順を行うことで、比較的簡単に ARA Bridge Link を有効できます。
この記事では歌声合成ソフトウェアであるSynthesizer VのARA プラグインをCubaseで使用する方法を解説しました。
ARA プラグインを導入することで、DAWとSynthesizer V Studioの再生・ループ・テンポの同期がされるのが非常に便利に感じました。
一方で、高位の ARA 機能モードを使用する際、鉛筆モードで書いたイベントに対して ARA を適用できない点や、ARA ブリッジモードを有効にするためには、空ではないオーディオイベントが必要な仕様は分かりづらいと思いました。
気になる方は上記の手順を参考にぜひ導入してみてください。
この記事を作成にするにあたり、以下のサイトを参考にしました。
- 公式:Synthesizer V Studio ARA Plugin ガイド
Synthesizer V Studio ARA Plugin ガイド
https://docs.google.com/document/d/e/2PACX-1vQFr2S9WQXLiOqtwVdkPaWwuRiRYsaaBOzz728uA8u67LSP_ruSE6I8A6V9MrrjKBfFe8niPev2YpI0/pub
- Cubase オペレーションマニュアル:オーディオトラックのエクステンションの有効化
オーディオトラックのエクステンションの有効化
オーディオトラックに対して、ARA プラグインの Melodyne や SpectraLayers などのエクステンションを有効にできます。そのエクステンションを使用して、オーディオトラック上のすべてのオーディオイベントを編集できます。オーディオパートは無視されます。
https://steinberg.help/cubase_pro/v12/ja/cubase_nuendo/topics/ara_integration/extensions_for_audio_tracks_activating_t.html
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https://www.dtmstation.com/archives/63777.html


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